顧問弁護士の使い方①

会社を経営されている方、事業をされている方で、顧問税理士をつけている方は少なくないとおもいます 。
また、従業員は何名かいるところは、顧問社労士をつけている場合もあると思います。
顧問税理士や顧問社労士は、「何をしてくれるのか」がはっきりしており、その役割が明確です。
では、顧問弁護士は何をやってくれて、どのような場合につけるのがよいでしょうか。
 
【顧問弁護士の役割】
顧問弁護士の役割としては、一般的に次のようなことが挙げられます。
 ①法的トラブルが起きた場合に対応する
 ②会社のリーガル体制の強化をする
 ③経営者・事業者の相談相手となる
しかし、これでは漠然としていてイメージが持てないと思います。
また、顧問弁護士のをつけるタイミングでこれが正解というものはありません。
スタートアップの段階でつける方、組織が多少大きくなってきてからつける方、何らかのトラブルが起きてからつける方、いろいろなケースがあります。
そこで、顧問弁護士が各場面でどのように動くのか、どう利用すればよいのか、その一例をお伝えしたいと思います。
 
【スタートアップ時の顧問弁護士の動き方・使い方】
これから事業を起こそうと思っている方、あるいは起こしたばかりの方は、まず次のことで悩むはずです。
「この商品(サービス)、どうやって売っていこう。」
例えば、八百屋さんのように、野菜を仕入れて売る場合、お客さんとの間で契約書は不要です。
お客さんには商品を渡して代金を受け取れば、それで取引は終了です。
ここでいちいち契約書を交わしている八百屋さんはいないでしょう。
 
しかし、仕入れ先から「こういう条件で仕入れさせてほしい」などと話をする場合、
取引の基本ルールを作らないと、ちょっとしたことでトラブルになってしまいます。
野菜が傷んでいた場合、野菜が高騰した場合、仕入れたい量が入らない場合など、いろんなトラブルが想定されます。
取引を行うにあたっては、「こんなトラブル起きたらどうしよう」を想像しながら、その場合の対応方法をお互いに協議しておくことが大事です。
顧問弁護士の役割として、そのビジネスがどのような収益構造になっているのか(どこから仕入れてどこに売っていくのか)を把握し、
その中でどんなトラブルが起きそうか(あるいは起きてきたか)を理解・予測し、
あらかじめトラブルが起きた場合の解決の道筋を作っておくお手伝いをいたします。(※当事務所の場合です。)
スタートアップの段階では、これから新しいことを始めるために、いろんなことが起きていきます。
そのトラブルを防止、あるいは繰り返さないために、ルールを整備していきます。
もちろん最初から完璧な整備を行うことはできませんので、少しずつ事業の進捗をみながら助言、整備を行っていきます。
この整備の中で、基本契約書や合意書、確認書の作成などを行っていきます。
また、合意書等の書面を作成しない場合であっても、
「この連絡は必ずメールでやって、足跡を残しておきましょう。」などという取引のルール作り、業務フロー作りをお手伝いします。
これがスタートアップ時の基本的な対応となります。(※あくまでも当事務所の場合です。)
 
また、初めて従業員を雇い入れるといった場合もあると思います。
そのとき、よい人に巡り合えれば幸運なのですが、不幸にしてとんでもない人材だった場合、
どうにか「お別れ」する方法を考えなければなりません。
従業員ときれいにお別れができるか、あるいは揉めに揉めて別れることになるかは、
実は雇い入れの時のルール作りで大きく左右されます。
なので、人を雇用するに先立って、顧問弁護士に「今度、人を雇用しようと思うんだけど、注意点ありますか?」などと言ってくれれば
そういうリスクに配慮した採用方法を一緒に検討します。
 
法務に対応できる人材を雇用するとなると、年間数百万円の給料が必要となるため、
中小規模の会社、事業者の方は現実的ではありません。
顧問弁護士をつける場合、当事務所であればこちらのような料金体系となっております。
https://www.fukuoka-soudan.net/56715.html
 
ちょっとした相談を電話やメールで行いたい場合はミニマムプラン、
事業の全体像を把握したうえで、積極的に具体的アドバイスがほしい場合はスタンダードプラン
ある程度の事業規模があり、契約書のチェック、修正、作成作業が頻繁にある場合は、社外法務部プラン
がございます。
漠然と「顧問弁護士をつけようかな」程度の方でも、まずはお気軽にお問い合わせください。
 
なお、顧問弁護士となったあとにリーガルチェックを行って自動車保険契約の内容を確認、
ムダな保険料が発生していたことを発見・指摘し、年間60万円以上コストダウンになったケースや、
助成金が取得できるように法整備を行い、また専門家をつなぐことで年間100万円以上の助成金を獲得できたケースもあります。